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海外競馬への挑戦

  • 2014年10月04日(土) 12時00分


こんなアイデアはどうでしょう?

 5日夜は凱旋門賞。日本から放たれた“3本の矢”は、見事“悲願”を叶えてくれるでしょうか?

 これまでもうちょっとのところで優勝を逃すたびに、「世界の壁は厚い」なんて言われてきましたが、それもそのはず。なにせフランスで行われるレースですから、フランスやヨーロッパの馬が大勢出てくるのは当たり前です。つまり、もともと地元馬の層が厚いわけで、その中から勝ち馬が生まれる確率は高いに決まっています。

 そして、フランスと言えば日本からは遠い国。ふつうに飛行機に乗ったって片道12時間近くはかかります。日本の馬も、ふだん暮らしているトレセンから遠くの競馬場や牧場へ馬運車で移動することに慣れているとは言え、気圧が変わったり“G”がかかったりする飛行機での移動となると話は別。それをこなした上で勝負しなければならないなんて、どう考えたって不利なわけですよ。

 まぁそんなことは、みなさんもよくお分かりでしょう。それでも、日本の馬が凱旋門賞で毎年のように好走できるようになった、というのは、これまでの数々の経験が“糧”になっているからこそ。挑戦を続けていれば、いつかは必ず勝てる日がやってきます。今年がその“さきがけ”となればいいのですが。

 ついでに言えば、世界を極めるレースは、凱旋門賞ばかりではありません。キングジョージも、ブリーダーズカップも、アイルランドのチャンピオンステークスも、みんな世界に冠たるレースです。ロイヤルアスコット開催にも格の高いG1戦がいくつもあります。

 どれも、“日本馬お断り”の看板を掲げているわけではないので、そういうレースを目指してもいいでしょう。イギリスのダービーやケンタッキーダービーを目標にしたっていいんです。凱旋門賞を勝つことだけが、日本競馬の“悲願”ではないはずです。

 ただし、日本の競馬カレンダーとの兼ね合いで、挑戦しやすいレースとしにくいレースとがあります。また、どうしてもある程度は日本競馬の中で実績を作っておかなければなりません。そこで、日本馬が海外競馬にもっと挑戦しやすくなるような、1つのアイデアを思いつきました。

 それは、海外競馬への挑戦を主な目標とする競走馬所有クラブを設立すること。日本馬がまず目指すのは「国内のクラシック制覇」でしょうが、この際、そこを取っ払っちゃうんです。所有馬を日本のきゅう舎に預けて調教し、国内でデビューさせますが、その後は皐月賞や桜花賞、優駿牝馬や東京優駿には向かわず、海外のクラシックを目指して欧米に遠征させます。そういう馬を個人で所有するのはタイヘンなので、クラブでやっていこうというものです。

 かなりのリスクが伴うアイデア。お金を出してくれる人がいるかどうか大いに不安ですが、どなたか検討していただけませんか?

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テレビ東京「ウイニング競馬」の実況を担当するフリーアナウンサー。中央だけでなく、地方、ばんえい、さらに海外にも精通する競馬通。著書には「矢野吉彦の世界競馬案内」など。

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