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【的場文男×小牧太】『時代を築いた男たちの帝王学』(1) ―先輩たちの真似から始めた新人時代

  • 2016年07月26日(火) 18時01分
太論

▲それぞれの地で一時代を築き、今もなお第一線で活躍を続けるふたりの特別対談


連載5周年を前に、タイトルカットを一新! 『太論』のエントランスが、キリッとした小牧騎手から笑顔の小牧騎手に様変わりしましたが、ファンの皆さん、いかがでしょうか? さて、TCKの全面協力のもと、『トゥインクルレース30周年SP企画』を実施しているnetkeiba。その一環として、太論では4週にわたり、同企画のキャンペーンボーイを務める大井の鉄人・的場文男騎手をフィーチャー。まずは2014年3月に書籍用に収録した貴重な対談を3週にわたって再掲します(後半には、最新の『Q&Aコーナー』もあります!)。題して『時代を築いた男たちの帝王学』。このふたりにしか語れない貴重な言葉のやり取りを存分にお楽しみください!(取材・文:不破由妃子)

※本対談は、2014年5月29日に発売された書籍『小牧太の“太論”〜なぜ馬に乗り続けるのか〜』の特別企画として、同年3月31日に収録したものを、一部加筆・訂正して再掲したものです。

最初は怖くて話しかけられませんでした(笑)


──大井と園田で戦う場所こそ違いましたが、NARの全国リーディングの上位で、何度もおふたりの名前が並んだ年がありました。お互いにどんな印象を持っていらっしゃいましたか?

的場 俺が初めて園田に行ったのは、確か91年の楠賞全日本アラブ優駿。今思えば、ちょうど“小牧時代”が始まろうとしていたときだったよね。小牧くんは、まだ20代前半で。

小牧 楠賞で園田に来られたときのことは鮮明に覚えていますよ。ハチノカイウンっていう馬でしたよね(2着)。(田中)道夫さんのハギノメジャーが勝って、僕はトーエイテイセンで3着でした。

的場 そうそう。1番人気だったんだけど、ちょっと失敗して負けてしまった。そのときに初めて小牧くんと会って、園田にスゴイ騎手が現れたなぁと思ったよ。

小牧 的場さんは、当時の僕にとっては雲の上の人でしたよ。怖くて話しかけられませんでしたから(笑)。

的場 そんなことはないでしょう(笑)。

──安藤(勝己)さんを皮切りに、続々と地方のトップジョッキーが中央に移籍したわけですが、的場さんはそんな状況をどんな思いで見ていらっしゃったんですか?

的場 ああ、こういう時代がきたかと。いい時代になったなと思ったよ。

小牧 中央への移籍はまったく考えられませんでしたか?

的場 年が年だったからねぇ(安藤勝己元騎手が中央に移籍した時点で、的場騎手は46歳)。もう自分にはチャンスはないなと思っていた。もっと前からそういうシステムがあれば、そりゃあ俺だって夢に向かって突き進むことができたと思うけど。俺が若い頃は、年に一度、オールカマーでしか中央には乗りに行けなかったわけだから。

小牧 じゃあ、的場さんがもう少し若いときにあの制度が始まっていれば……。

的場 もちろんチャレンジしたよ。それにしても、安藤さんはよく中央への突破口を開いたよね。あの人がいたから、みんな中央に行けたわけだから。

小牧 本当ですよね。常々、安藤さんのおかげだと思っています。

太論

▲「的場さんがもう少し若いときに、中央移籍の制度が始まっていれば……」


──それぞれの地で一時代を築き、今もなお第一線で活躍を続けるおふたりですが、トップに立つにまでには、やはり不遇の時代があったのですか?

的場 最初の頃は、全然乗せてもらえなかったよ。小牧くんはどう? 最初から順調だった?

小牧 新人賞もいただきましたし、僕は恵まれていたと思います。ただ、当時の園田には田中道夫さんという絶対的な存在がいましたからね。

的場 俺も同じで、当時の大井には高橋三郎さんと佐々木竹見(川崎所属)さんがいて、「この人たちを追い抜いてみせる!」という気持ちで頑張った。それ以前に、小牧くんの場合、師匠の曾和(直榮師)さんが厳しかったでしょう。

小牧 はい。曾和先生のことは、的場さんもよう知ってはりますものね(苦笑)。

的場 僕の師匠(小暮嘉久師)もそれはそれは厳しかった。名門中の名門でね。新人時代は、6日間で2頭くらいしか乗せてもらえなかったよ。

小牧 的場さんにもそんな時代があったんですね。

的場 19、20歳のころだったかな。地元の佐賀に帰ろうかと思った。当時、兄貴が佐賀競馬でリーディングを獲っていたので、佐賀に行けば乗れるんじゃないかと思って。大井ではなかなか芽が出なくてね。当時はずいぶん悩んだもんだよ。

小牧 思い止まったのはなぜですか?

的場 ここで帰ったら、俺は負け犬だと思ったから。それで、とにかくやれるだけのことはやろうと。自分で言うのもなんだけど、今思えばすごく努力をしたと思うよ。とにかく、竹見さんのような馬に負担を掛けないフワーッとした乗り方ができるようになりたくてね。アメリカの騎手のビデオもずいぶん観たな。

太論

▲「竹見さんのような馬に負担を掛けないフワーッとした乗り方ができるようになりたくてね」


小牧 僕も同じです。先輩たちのいいところを、とにかくジーッと見ました。そのうち、人の真似をするのが上手くなって。

的場 そうそう、それも馬乗りが上達するひとつの方法だよね。僕も竹見さんの真似が上手くなった。ただ、竹見さんはすごく当たりが柔らかくてきれいなんだけど、追い出してからちょっとソフトなところがあってね。だから、道中は竹見さんのようにフワーッと行って、直線では三郎さんや桑島さんのような“強引さ”を取り入れればいいんじゃないかと。この2つをミックスすれば完璧なんじゃないかと思って、自分なりに勉強をしたよ。

小牧 とにかく必死に技術を盗もうとしましたよね。

(※2014年3月31日収録)

次回へつづく


【ユーザーからの質問コーナー】

Q.いつも楽しく拝見しています。お料理が得意と聞いたことがありますが、夏本番を前に、疲労回復が期待できるスタミナ料理があれば教えてください。

小牧 料理とは言えないけど、最近ハマっているのは、梅風味のニンニクとらっきょうとしょうがを混ぜたもの。漬物みたいな感じやね。金曜日の夜は、だいたい調整ルームの食堂で晩御飯を食べてたんやけど、最近は食堂で食べないようにして、それをよう食べてますわ。今はそれが僕のなかでの流行りやね。

──ご自宅から持っていくんですか?

小牧 そうそう。家で全部混ぜ合わせて、それをタッパに入れて調整ルームに持って行く。福島にも持って行って、全部食べてしまった(笑)。ニンニクやからスタミナがつくし、体にもいいものばかり。それでいて、たくさん食べても太らないのがいいやろ? 週末はギリギリまで体重を落としているから、ちょっとでもバテないようにいろいろ考えてますわ。



☆TCKからのお知らせ☆
7月31日(日)はTCKが総力を挙げて盛り上げる「トゥインクルバースデー」の日! 普段は開催のない日曜日に、ド迫力のレースと大型イベントを多数開催。普段お仕事でTCKに来られない方は、この機会にご家族やお友達を連れて、ぜひご来場ください!

斎藤工さん、剛力彩芽さんが来場
2016年度TCKイメージキャラクターの斎藤工さん、剛力彩芽さんが来場し、お客様とともにトゥインクルレース30周年をお祝い!
時間:19時10分頃〜
場所:ゴール前賞典台にて(予定)

タイ&ビールフェスティバル2016スタート!
トゥインクルバースデー当日から、昨年約10万人が来場し、大好評を博した「タイ&ビールフェスティバル」が開幕。会場となる内馬場には、リゾート感が漂うウォーターミスト付コテージ「Twinkle Water Square」も登場し、まさにTCKも夏一色!

小牧太

▲「Twinkle Water Square」イメージ画像

実施日:7月31日(日)〜8月4日(木)、8月14日(日)〜8月19日(金) 計11日間
時間:14時30分〜21時00分(ラストオーダー20時30分)
※下記の日程は開催時間が異なりますので、ご注意ください。
【8月14日(日)】11時30分〜21時00分(ラストオーダー20時30分)
場所:内馬場

合計3,000名様に当たる!〜30th Anniv.大抽選会
トゥインクルレース30周年となるこれまでのご愛顧に感謝し、49インチ4Kテレビや競馬雑誌の無料購読権など、豪華賞品が当たる「30th Anniv.抽選会」を"空くじなし"で実施いたします。(※参加条件あり)
時間:開門〜
場所:正門付近イベントブース(予定)

人気アイス「ガツン、とみかん」3000本プレゼント
果汁"30%"の「ガツン、とみかん」と、"30周年"を迎えるトゥインクルレースが夢のコラボ! 先着3,000名様に「ガツン、とみかん」を無料プレゼントいたします。
時間:開門〜
場所:正門付近(予定)

8月3日(水)は競馬界の2大レジェンド 武豊騎手・内田博幸騎手来場!
重賞サンタアニタトロフィーが行われる8月3日(水)は、武豊騎手と内田博幸騎手をスペシャルゲストとしてお招きして、トークショーを行います。トークショーでは、今年アメリカ競馬に参戦した際の貴重なエピソードを武豊騎手に披露していただきます。

実施日:8月3日(水)
【チャリティーオークション】
時間:18時05分頃〜
場所:トゥインクルステージ(予定)
商品:武豊騎手直筆サイン入りラニ騎乗グッズ、内田博幸騎手直筆サイン入りグッズなど
【スペシャルトークショー】
日時:19時10分頃〜
場所:ゴール前賞典台(予定)

TCKの夏はイベント盛りだくさん! 職員一同、皆様のご来場を心よりお待ちしております!〜その他のイベントの詳細は⇒【TCK公式サイト】
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1967年9月7日、鹿児島県生まれ。1985年に公営・園田競馬でデビュー。名伯楽・曾和直榮調教師の元で腕を磨き、10度の兵庫リーディングと2度の全国リーディングを獲得。2004年にJRAに移籍。2008年には桜花賞をレジネッタで制し悲願のGI制覇を遂げた。その後もローズキングダムとのコンビで朝日杯FSを制するなど、今や大舞台には欠かせないジョッキーとして活躍中。

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