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ミッキークイーン「坂路オンリー」の調整過程ではたして状態面は!?

  • 2016年11月09日(水) 18時00分


従来はCWも併用して仕上げるタイプだけに…

 今週はジャンプも含めると5重賞が行われる週末。確かに重賞レースは華やかで、気分も高揚しますが、あまり毎週のように、毎開催日に行われていると、それはそれで高級感が薄れてしまうような気がします。そんなことを言ってみても、トレセンで馬を見ている身としては、常に重賞出走馬が追い切りを行っているような感じなので、それはそれとしてうれしいんですけどね(笑)

 個人的に注目しているのは、京都競馬場で行われる新馬戦の4鞍。すべてのレースに注目馬がいて、特に13日の芝1600m(牝)と芝1800mはなかなかの好メンバー。新馬戦もいよいよ後半に入り、来年のクラシックを視野に入れるとなれば、ここできっちりと勝ち上がる必要があるでしょうから、そこまで込みでどんなレースを見せてくれるか楽しみです。

【エリザベス女王杯/ミッキークイーン】

 お気付きの方もいると思いますが、この中間は坂路オンリーでの仕上げ。過去はCWも併用して仕上げているタイプだけに、今回の追い切り過程は順調ではない証拠。これについては陣営も捻挫があり、その影響を考慮してと明言しています。陣営がベストと思う選択での仕上げですから、坂路だけの仕上げに関して「中2週以上レース間隔があいた過去にはやったことがない仕上げ」ということ以上でもそれ以下でもないという感じです。

 あとは最終追い切りまで坂路を貫いた点をどう評価するか。これは週末までに考えるとして、最終追い切りの内容自体は完璧。先週に続いて、4F52.0秒をマークして、今回のラスト1Fは11.9秒。最終追い切り場所が坂路での好走は忘れな草賞1着がありますから、当時と比較しても今回の方が内容は秀逸。本当にCWでの追い切りが行われていないことだけが気になります。

ミッキークイーン(11月8日撮影)

最終追い切りの内容自体は完璧だったミッキークイーン(11月8日撮影)



【エリザベス女王杯/クイーンズリング】

 今回の中3週は5回目。過去に1勝を挙げていますが、その時の追い切り本数はいずれも4本でした。同じく中3週の昨年秋華賞2着時も4本。8着だったエリザベス女王杯は3本だったので、今回の11月9日時点までの2本は過去に例がありません。これを客観的に分析すれば、高い評価ができないことはずっとこのコラムを読んでいただいていればお分かりだと思います。

 ただ、内容は悪くありません。最終追い切りの坂路は秋華賞2着時にマークした時計やラップの踏み方に似ています。CWでの1週前追い切りで併せ馬に先着する内容は前走府中牝馬S1着時と同じ。1本1本の追い切り内容は評価できるだけに、本数が少ないことをどのように評価するか。それに尽きると思います。

クイーンズリング(11月8日撮影)

1本1本の追い切り内容は評価できるクイーンズリング(11月8日撮影)



【エリザベス女王杯/タッチングスピーチ】

 休み明けで坂路での追い切り本数が5本。この仕上げだと本数が少ないと判定するのが私の基準ですが、過去の休み明けもこのパターンで好走しています。直近では京都記念で、その内容が1週前、最終追い切りともに併せ馬で先着しており、これを見れば休み明けでも力を出せると判断できます。

 ただし、好走時と最終追い切りの時計を関連して見ていくと、4F51.4秒だったローズSが1着、4F53.6秒だった秋華賞が6着で、4F52.2秒だったエリザベス女王杯が3着。時計が速ければ速いほど着順が上という関係になっていきます。京都記念も4F52.5秒。そして、今回が4F53.9秒ですから、そうすると過去に本数が少なくても好走したという点を強調するのは難しくなってきます。

タッチングスピーチ(11月8日撮影)

最終追い切りの時計が着順に直結するタッチングスピーチ(11月8日撮影)



【武蔵野S/モーニン】

 フェブラリーS1着以来の東京ダート1600m。トータル実績は3勝3着1回と素晴らしい数字を残している舞台ですから、問題があるとすれば59キロだけ。なにせ追い切りに関しては申し分ないといってよいと思いますから。

 前走時の最終追い切りが自己ベストを更新する4F50.5秒でしたが、今回はこれを1週前追い切りでマーク。しかもラップの踏み方が今回はラスト1Fが最速になっており、いかにも休み明けを叩いて、加速がスムーズになった印象。これは最終追い切りでも同じ。全体時計は遅めですが、フェブラリーSが4F52.2秒だったことを思えば、今回の4F53.5秒が極端に遅いということはないでしょう。今後は1800mという距離へのレースも視野に入ってくることでしょうから、ここでどのようなレースを見せてくれるか注目です。

モーニン(11月8日撮影)

追い切りは申し分なく、どのようなレースを見せてくれるか注目のモーニン(11月8日撮影)



【デイリー杯2歳S/ディーパワンサ】

 netkeiba.comの予想オッズでは、リナーテと僅差の1番2番人気争い。中京競馬場とはいえ、芝1600mのオープン特別を勝っていることから人気するのも当然でしょう。ただ、個人的には今回は寒くなってきた時期の休み明けであり、ここは慎重に判断していきたいといった感じです。

 1週前追い切りの動きが目立たなかったので、最終追い切りでどの程度動けるか注目していました。CWでの3頭併せでしたが、なんとか先着はしたものの、時計は6F83.4-5F68.4-4F54.0-3F39.9-1F13.3秒。休養以前に比べると、全体時計が速いことが終いの失速になっているとは思います。だからといって大きな減点ではないものの、他馬の上昇ぶりと比較すると、少し控えたくなるのが最終追い切りを見た率直な感想です。

ディーパワンサ(手前)

他馬の上昇ぶりと比較すると最終追い切りは見劣りするディーパワンサ(手前、11月9日撮影)



◆次走要注意

・11/5 京王杯2歳S【モンドキャンノ】(3人/1着)

 中間にCWでの6F追い切りが2回。個人的にはこの安田隆行厩舎らしくない調整が距離克服の最大要因だと考えています。また、その追い切り内容にしっかりと応えることができたのは馬のポテンシャルでしょう。
 思った通りのレースを見せているだけに、あと1Fの距離延長もこなせるはず。個人的には引き続き、同じ調整方法がベストだと思います。

[メモ登録用コメント] [芝1600]CW6F追い切りを併用なら勝ち負け

・11/6 2歳新馬【トモダチ】(8人/5着)

 状態に関しては、出走態勢が整ったという程度でしたが、最終追い切りのCWでの動きが印象的でしたし、このメンバーならという気持ちでウマい馬券では本命に。センスよく、逃げるレースでしたが、最後は止まってしまいました。
 それでもスタートやスピード乗りからして、1200mならすぐに勝ち負けできそう。状態に関してもひと叩きしたことで上向いてくるはず。

[メモ登録用コメント] [芝1200]追い切り本数が標準以上なら勝ち負け

◆今週の追い切り特報

・デイリー杯2歳S【ジューヌエコール】
 中間は先週の京王杯2歳Sを勝ったモンドキャンノとCWでの併せ馬。1週ごとに併せ馬で先行と追走の役割を交代。先週は追走でしたが、追われてからの動きはしっかりとしていました。今週の最終追い切りは坂路で4F時計の自己ベストを更新した上、ラスト1Fが最速になるラップ。オープン勝ちの実績があっても、距離実績がない分、人気落ちなら絶好の狙い目でしょう。

【予想】井内利彰の勝負予想は『ウマい馬券』でチェック!

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調教をスポーツ科学的に分析した適性理論「調教Gメン」を操る調教捜査官。著書に「調教Gメン-調教欄だけで荒稼ぎできる競馬必勝法」「調教師白井寿昭G1勝利の方程式」「100%激走する勝負調教、鉄板の仕上げ-馬の調子、厩舎の勝負気配は調教欄ですべてわかる」など。また「Beginners room」では競馬ビギナー向けに教鞭をふるう。 関連サイト:井内利彰ブログ

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