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久しぶりの勝利なるか!? ベストウォーリア/さきたま杯

  • 2017年05月30日(火) 18時00分


昨年2着の雪辱を果たす


 5月31日(水)、浦和競馬場で行われる『第21回さきたま杯』。昨年このコラムに「2005年以降11年間1番人気もしくは2番人気の馬が1着となっている」と書きましたが、昨年も2番人気ソルテ1着、1番人気ベストウォーリア2着と近年の傾向どおりの結果となりました。上位人気馬がきっちり答えを出す一戦。ここまでの実績重視で狙いたいと思います。

昨年のさきたま杯は2番人気ソルテが1着(撮影:武田明彦)


 またリピーターが活躍することも多く、過去10年を見るとスマートファルコンが2009年2010年を連覇。ノーザンリバーが2014年2015年を連覇。メイショウバトラーが2007年1着、2008年2着。キングスゾーンが2007年2着、2008年3着。スーニが2010年2着、2011年3着。ナイキマドリードが2011年1着、2012年2着、2013年3着。セイクリムズンが2012年1着、2013年2着、2014年3着となっています。

 今回の出走メンバーでリピーターは昨年2着のベストウォーリア。2015年5着、昨年3着のドリームバレンチノ。昨年5着のホワイトフーガ。2015年4着、昨年7着のラブバレット。昨年6着のメジャーアスリートの5頭。中でも2着だったベストウォーリアの経歴を改めて振り返ってみることにいたしましょう。

 2010年生まれのベストウォーリアは父マジェスティックウォリアー、母フラーテイシャスミス、アメリカ生まれの外国産馬。コパノリッキー、サウンドトゥルー、クリソライト、ソルテらと同期の7歳。2012年11月に新馬戦(京都・ダート1200m)を制すると、翌2013年のデビューから4戦目、2月の500万下(東京・ダート1600m)を勝利。重賞初挑戦だった5月の兵庫チャンピオンシップではコパノリッキーの2着。6月のユニコーンSで重賞初制覇を果たします。

ベストウォーリアが重賞初制覇を果たした2013年ユニコーンS(撮影:下野雄規)


 7月のジャパンダートダービーはクリソライトの5着。夏の休養を挟んで初の古馬との対戦となった11月の武蔵野Sではベルシャザールの3着に健闘(ベルシャザールは次走・GIジャパンCダートを制覇)。続く2014年2月のすばるS(京都・OP)で1着。その勢いで臨んだフェブラリーSではコパノリッキーの13着と大敗しましたが、5月のオアシスS(東京・OP)1着、6月のアハルテケS(東京・OP)2着。続く7月のプロキオンSを勝利し重賞2勝目を挙げます。

 2014年10月の盛岡・マイルチャンピオンシップ南部杯では単勝1.2倍の断然の1番人気。2番手からの競馬で、逃げた2番人気ポアゾンブラックを直線で捕らえると4馬身差をつけて圧勝。JpnI初制覇を飾ります。

2014年のマイルチャンピオンシップ南部杯でJpnI初制覇(撮影:高橋正和)


 その後はJBCクラシック5着、チャンピオンズC11着、2015年のフェブラリーS3着、かしわ記念2着とGI・JpnIレースを使い続けたのち、7月のプロキオンSを連覇。続くマイルチャンピオンシップ南部杯も連覇しJpnI・2勝目を挙げます。それ以来現在まで9戦してすべて掲示板に載ってはいるものの勝ち切れないレースが続き、特に昨年のさきたま杯からマイルチャンピオンシップ南部杯、JBCスプリント、根岸S、フェブラリーSまで5戦連続2着。前走かしわ記念では1番人気に支持されましたが4着と悔しい結果となりました。

 ベストウォーリアにとって「今度こそ!」の期待がかかる戦い。休み明けだったかしわ記念は中間で挫石の影響があったと考えられ、今回は万全の態勢で臨めることを期待したい。JpnI・2勝を含む重賞5勝はすべて左回りコース。1400mは8戦していて[3-4-0-1]で連対率87.5%。過去の例を見ても1400mを得意とする重賞ウイナーや、ダートグレード競走の実績馬を素直に信頼するべき一戦。昨年2着の雪辱を果たすチャンス十分。今回最も勝利に近いところにいると言っていいでしょう。

絶好調・ルメール騎手のモーニンが強敵


 そんなベストウォーリアにとって最も怖い存在がモーニン。2016年のフェブラリーSをコースレコード(当時)で勝利。デビューから7戦目という異例のスピードでGIを制した素質馬が、その後1年以上低迷。こちらも勝ち星から遠ざかっていますが、前走かしわ記念は果敢に逃げて3着と復活の兆しを見せました。小回りの浦和コース初参戦で、その対応が唯一の不安点と言えますが、1400mはこれまで3戦して3勝(2016年根岸Sを含む)。鞍上ルメール騎手はヴィクトリアマイル、オークス、日本ダービーと現在3週連続GI勝利。さらにはダービーデーの最終レース・目黒記念も制覇と絶好調。この勢いに乗ってさきたま杯もあっさり制してしまうかもしれません。

絶好調ルメール騎手騎乗のモーニン(写真は2016年フェブラリーS優勝時、撮影:下野雄規)


 ドリームバレンチノはさきたま杯で2015年5着、昨年3着と着順を上げてきているのが好感触。高齢の活躍馬としてはリミットレスビッドが2007年に8歳で5着、9歳で1着と着順を上げての勝利でした。昨年9歳で大井の東京盃を制覇、10歳になった今年も黒船賞4着、東京スプリント5着と掲示板を確保。2014年のJBCスプリントを制しているJpnIホースが昨年3着以上の走りを見せるか注目です。

昨年のさきたま杯では3着のドリームバレンチノ(写真は2016年東京盃優勝時、撮影:高橋正和)


 昨年5着のホワイトフーガ。こちらも昨年のJBCレディスクラシックを制したJpnIホース。前走マリーンCでは58kgの斤量が不安視されて2番人気でしたが、結果は3馬身差の圧勝。今回、前述した牡馬のJpnI馬たちが58kgを背負う中で前走から2kg減の56kgは有利。1400mはこれまで3戦と経験は少ないですが[2-0-0-1]と2勝を挙げている距離。昨年のさきたま杯では中団後方からスムーズなレースができませんでしたが、先団につけていければ上位争いも可能。さらには2007年のメイショウバトラー以来となる牝馬による勝利も夢ではありません。

ホワイトフーガは前走のマリーンCで58kgの斤量を背負いながら3馬身差の圧勝(撮影:高橋正和)


 昨年は地方馬ソルテが快勝しましたが、今回の地方勢筆頭は岩手のラブバレット。さきたま杯は3回目の挑戦で、一昨年2015年は見せ場十分の競馬をして4着。その後2015年、2016年のクラスターCで2年連続3着となるなどダートグレード競走で上位争いを演じています。1400mを中心に積極的に全国各地に遠征。鞍上は先週の大井記念をウマノジョーとのコンビで制し、南関東競馬の重賞初制覇を果たし勢いに乗る岩手のリーディングジョッキー・山本聡哉騎手。今回も上位争いに加わる可能性大です。

クラスターCで2年連続3着など、ラブバレットはダートグレード競走でも上位争いができる存在(写真は2016年トウケイニセイ記念優勝時、写真提供:岩手競馬)


 好調・柏木健宏騎手とのコンビで前走・しらさぎ賞を制した大井のニシノラピート。2015年の平和賞以来となる1年半ぶりの勝利を挙げたばかりのアンサンブルライフも面白い存在。

大井のニシノラピートは前走のしらさぎ賞を制してここに臨む(撮影:武田明彦)


 ベストウォーリアが2015年10月のマイルチャンピオンシップ南部杯以来の勝利を挙げることができるのか!? さきたま杯初参戦のモーニンか。牝馬ホワイトフーガが斤量を活かし牡馬を抑えるのか。10歳馬ドリームバレンチノも加わってJRA勢4頭は皆GI・JpnIホース。そこに悲願のダートグレード競走制覇を目指すラブバレットが加わって5頭の力は拮抗。実力伯仲の1400m戦、手に汗握る戦いになりそうです。

※次回の更新は6月7日(水)の18時。翌日に門別競馬場で行われる「北海道スプリントC」のコラムをお届けします!



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【ダートグレード競走とは】
中央競馬・地方競馬の交流を促進し、ダート適性のある実力馬の出走機会の拡大を図るため、全日本的な見地から体系づけられたダート交流重賞競走の総称。

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埼玉県出身。フリーアナウンサー。競馬好きが高じてこの世界へ。2001年から15年間、グリーンチャンネルで「中央競馬全レース中継」のキャスターを務める。2016年度から「グリーンチャンネル地方競馬中継」のコメンテーターとして出演。さらに全国各地の競馬場のトークイベントに参加するなど、中央競馬・地方競馬の垣根を越えて活躍中。

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