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打倒ホワイトフーガは地方勢に注目/スパーキングレディーC

  • 2017年07月05日(水) 18時00分


リピーターが目立つレース、やはり筆頭は昨年覇者ホワイトフーガ


 7月6日(木)、川崎競馬で行われる『第21回スパーキングレディーC』は夏の夜を彩る牝馬たちの戦い。ダートグレード競走での古馬牝馬のレース体系がしっかりしていることもあって、一連のレースでの上位馬が活躍。2009年、10年、11年と3連覇を果たしたラヴェリータ、2005年と2008年を制したトーセンジョウオーをはじめ、メイショウバトラーは2007年1着、2008年2着、2009年3着。サウンドガガは2014年1着、2015年2着とリピーターの活躍が目立ちます。

 その意味でも筆頭に挙げるのは連覇を狙うホワイトフーガ。女王の連勝は続くのか? 過去の戦いを振り返ってみましょう。

 ホワイトフーガの初重賞制覇は川崎2100mで行われた2015年の関東オークス。ペースが落ち着いたスタンド前で積極的に先頭に立って大差勝ちし、世代女王に君臨しました。続くブリーダーズゴールドCとレディスプレリュードはどちらも3着。とはいえ勝ち馬はアムールブリエとサンビスタですから大健闘と言えます。

 3歳で挑戦したJBCレディスクラシック(大井・ダート1800m)。天候は晴れでしたが前日の雨の影響で馬場状態は不良。道中は中団からの競馬で、直線はインから鋭く伸び断然の1番人気だったサンビスタを抜いて5馬身差の圧勝。黄色いメンコが泥だらけになっていましたが、実に鮮やかな勝利で誇らしげな表情だったことが忘れられません。

3歳ながら2015年JBCレディスクラシックを制した


 レース後、「関東オークスで凄いパフォーマンスを見せてくれたあと『古馬の壁があるのかな?』と思っていたんですが、こうしてJpnIを勝ってくれました。まだ3歳。これからどんどん活躍してくれると思います」と、話していた高木登調教師。その言葉を裏付けるかのように2016年1月のTCK女王盃も勝利。牡馬の強豪に混じって出走したGI・フェブラリーSでは10着、さきたま杯では5着に敗れましたが、続くスパーキングレディーCで1番人気に応え快勝。初めて背負った58kgを克服しての勝利には大きな価値がありました。

 スパーキングレディーCから2か月ほど間隔が空いて迎えた9月のレディスプレリュードはまさかの2着(トーコーヴィーナスと2着同着)でしたが、続く11月にはJBCレディスクラシック(川崎・ダート1600m)を連覇。名実ともにダート牝馬の頂点に君臨します。

 2017年1月のTCK女王盃では新興勢力のワンミリオンスに敗れ3着(ホワイトフーガ58kg、ワンミリオンス55kg)、2月のフェブラリーSは9着でしたが着差は0.8秒。4月のマリーンCでは前走敗れていたことと、58kgの斤量もあり2番人気(1番人気はワンミリオンス)でしたが、2着ララベル(55kg)に3馬身差をつけて1着。女王復権を印象付けました。

 5月の前走・さきたま杯では牡馬に混じってついに重賞制覇。牡馬のGI・JpnIホースたちが58kgを背負う中、ホワイトフーガは56kg。早め先頭で2着モーニンに4馬身差。2007年のメイショウバトラー以来となる牝馬のさきたま杯制覇を果たしました。

さきたま杯では牡馬のGI・JpnIホース相手に勝利(撮影:高橋正和)


 モーニン、ベストウォーリアら牡馬の一線級相手でも戦える実力をみせたホワイトフーガ。川崎はこれまで3戦3勝と無敗の舞台。今回も1頭だけ58kgを背負うことになりますが、女王の威信をかけてここは負けられない戦いです。

ホワイトフーガに勝ったことのあるタマノブリュネット


 ホワイトフーガが実力と実績から抜けた存在。今回、相手は混戦模様。地方勢にも有力馬が揃ってチャンス十分ですが、まずはJRA勢から見ていきましょう。

 3歳馬アンジュデジール。芝でデビューしたディープインパクト産駒。ダート転向後3戦は【1-2-0-0】。前走・関東オークスでは2着に健闘。2100mは少し長かった印象で、3歳500万下(東京)を制した1600mに戻って期待大。52kgという斤量を活かし、上位が狙える存在。横山典弘騎手の手綱捌きにも注目。

距離短縮で期待が持てるアンジュデジール(写真は3歳500万下優勝時、撮影:下野雄規)


 昨年のこのレースで3着のタイニーダンサー。2015年エーデルワイス賞、北海道2歳優駿、2016年関東オークスを制しているダートグレード競走3勝馬。その後は2016年8月のブリーダーズゴールドC、12月のクイーン賞で2着はあるものの勝ち切れない戦いが続いています。リピーターが活躍するこのレースで上位を狙いたい一戦です。

昨年の関東オークスを制しているタイニーダンサー(撮影:高橋正和)


 JRA勢で最後に紹介するのはサクラフローラ。前走・安芸S(阪神・1600万下・1400m)で牡馬に混じって2着。6歳ですが休み休み使っていたためこれまで11戦【4-2-0-5】と年齢のわりにキャリアは浅くフレッシュな存在。地方の競馬場は初めてで、ナイター競馬も初。さらにデビュー以来短距離中心だったため1600mも初めてと初物づくしですが、そこは南関東競馬を知り尽くした戸崎圭太騎手がアシストしてくれれば伏兵として浮上する可能性も!?

 地方勢の筆頭はJRAから転入初戦のタマノブリュネット。昨年のレディスプレリュードでホワイトフーガを破る大金星。その後は勝ち星から遠ざかっていますが、大井に移籍後の調教も順調。管理する藤田輝信調教師も「とにかくいい馬で楽しみ」と太鼓判を押しています。レディスプレリュードがフロックではなかったという走りを見せ、再び女王を破ることができるでしょうか!? 吉原寛人騎手との初コンビにも注目です。

昨年のレディスプレリュードでホワイトフーガを破ったタマノブリュネット(撮影:高橋正和)


 南関東競馬の実力馬ララベルも上位を脅かす存在。前走・マリーンCでは逃げてホワイトフーガの2着。ダートグレード競走でも互角に戦える力を示しました。川崎コースは2014年ローレル賞、2015年ロジータ記念を制した得意の舞台。昨年のこのレースで2着のブルーチッパーと同じ大井の荒山勝徳厩舎所属。5歳にして再び実力が花開こうとしている素質馬が、女王に君臨する姿をぜひ見てみたい。

前走・マリーンCではホワイトフーガの2着に食い込んだララベル(写真は2016年しらさぎ賞優勝時、撮影:武田明彦)


 兵庫のトーコーヴィーナスは昨年のレディスプレリュードでホワイトフーガと2着同着。1枠1番に入り、今回も逃げること必至。競馬ファンをあっと言わせた走りを再び見せてくれるでしょうか。

 グランダムジャパン2017古馬シーズンの開幕戦でもあるスパーキングレディーC。ホワイトフーガがあっさり連覇を達成するのか!? 女王の邁進に待ったをかける馬はいるのか!? 2008年トーセンジョウオー以来の地方勢の勝利なるか!? 熱き牝馬の戦い、お見逃しなくご覧ください。

※次回の更新は7月11日(火)の18時。翌日に大井競馬場で行われる「ジャパンダートダービー」のコラムをお届けします!


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【ダートグレード競走とは】
中央競馬・地方競馬の交流を促進し、ダート適性のある実力馬の出走機会の拡大を図るため、全日本的な見地から体系づけられたダート交流重賞競走の総称。

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埼玉県出身。フリーアナウンサー。競馬好きが高じてこの世界へ。2001年から15年間、グリーンチャンネルで「中央競馬全レース中継」のキャスターを務める。2016年度から「グリーンチャンネル地方競馬中継」のコメンテーターとして出演。さらに全国各地の競馬場のトークイベントに参加するなど、中央競馬・地方競馬の垣根を越えて活躍中。

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