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第46回 我がノックは永久に不滅ですっ!の巻 【最終回】

  • 2013年11月25日(月) 18時00分
(第45回までの超ざっくりとしたあらすじ)
対決編、後がないオオヤブ

対決編、後がないオオヤブ

「必勝法を見つけた!」という1通のメールがきっかけで始まった、ひとりのサラリーマンの泣き・笑い満載の馬券ドキュメント。当企画の主人公のオオヤブは、毎回ネット競馬のサイト『netkeiba.com』から馬券のヒントになるものを探し出し、それを元に手を変え品を変え、馬券を購入するという方法をとってきたが、春の青葉賞の会心ヒットを境に大スランプに突入。以降、オオヤブは迷走をはじめ、連敗続きで完全に自分を見失ってしまう。業を煮やした編集部はオオヤブにコーチをつけることを画策。6月の日刊競馬の看板評論家・柏木集保氏に続き、7月は東スポの渡辺薫氏、8月は丹下日出夫氏を招聘し、馬券修行を敢行。予想の何たるかをつかんだオオヤブはその成果を見せるべく、新進気鋭のプロ馬券師・やなぎに挑戦したが完敗。いよいよ後がなくなったオオヤブは、クビをかけて次なる戦い「デンジャラス安田戦」に挑むのであった。
 ついにクライマックスを迎えるデンジャラス・安田との対決編。勝負の山場はやはりメインの菊花賞。オオヤブ渾身の一撃で逆転勝利か、それとも安田が貫録を見せつけるのか? 馬券100本ノックのフィナーレの時も刻一刻と近づいている――。

◆ついに的中したものの流れに乗れないオオヤブ

 7Rで単勝340円を辛くもゲットして、ようやく本日の初当たりとなったオオヤブ。しかし、投入金額はたったの500円(トータル1000円)だから、たったの700円浮き。午前中に好調だったデンジャラス・安田さんの向う脛へローキックを一発かました気分のオオヤブだが、その威力はミッキーロークのネコパンチぐらいしかない。ニャー!

『ネコパンチだってやるときはやるんです! 日経賞で国際GI馬だって軽くひねってやったじゃないですか! シャ〜ッ!!』

 と、カラ元気しか出ない感じのオオヤブだが、安田さんも今ひとつ歯切れが悪い。

流れが悪い…

流れが悪い…

「なんか午後から流れが悪い。天気もどんどん悪くなってきているから、狙う血統も今ひとつ定まり切らないし。オオヤブくんのマクリが怖いなあ」

 あ〜、安田さん、大丈夫、大丈夫。オオヤブのマクリは、借金を踏み倒すケツマクリだけ注意してればいいんで。って、思い出した! お前この前貸した1万円返せっ!

『さあ8R、8R。僕は馬単ですね。狙いは13.ユッカマウンテン。時計なら15ですが、休み明けなのと追い切り本数が少ないのが気になります。だったら、前走2着の13がよさそう。それと6も東京実績があるし、これも買いですね』

「オオヤブくんは人気の13からか。こっちはワイドだし、ここは4・6・7番人気のボックスで。でもちゃんと血統予想なんですよ、これ。ステイゴールド産駒とネオユニヴァース産駒のボックスだもの。両産駒は東京芝のマイル戦は合ってるしね」

 その8Rは、オオヤブの軸馬13が3着で馬単がハズレ。ワイドボックスの安田さんは6番人気の14が2着に入ったものの、1、3着ヌケでこちらもドボン。

『ウキーッ! 3着かよっ!! ヤバいなあ。資金がもう1500ペソじゃ、どうしようもない』

ハイハイ、残り3000円ってことね(1ペソは2円くらい)って、お前は世界まるごとハウマッチかよ。つーか、裏100本ノックもハズレまくってんじゃん。しかしまあ、裏で買うにしろ、バカ正直に狙い目を絞って馬券を買ってるって、どーいうことよ。コスく複勝の多点買いでもして的中本数を増やせばいいものを……。愛すべきバカだな、お前。

『さあ、いよいよ特別戦で終盤に突入っすか。クビがかかってると思うとドキドキですね。初めて告ったときのドキドキ思い出して、ちょっと甘酸っぱくなりました。もう、青春のいじわる〜!』

 この男、マジでヤバいでしょ、安田さん。

「まあ、芸人相手にそのヘンなオトシ、ホント根性あるわ(笑)。と、イジってもられないんだわ、ここからこっちも気合い入れないと」

 といってたら、なんとまたもや引いた券種がワイドの安田さん。

「ここは軸は堅そうだし、手堅くいきますかあ」

と、1番人気から流す安田さんを見てオオヤブがほくそ笑む。オオヤブの券種は再び馬単だが、こちらは大穴から入って一発逆転を狙う算段。ところが、レースではオオヤブの穴馬が見せ場すら作れず惨敗。安田さんの軸馬は3着に入ったが、こちらは1、2着がヌケ。

「いやあ、ヒモで3、4、5、9番人気買ってて、来たのが2、6番人気って。すごいとこすり抜けちゃったな、キビシイ〜!」

『安田さんは見せ場があってうらやましいっす。こっちは声も出せないし、楽しくもなんともない。ホント、競馬のセンスねえ! “センス無し男”だわ』

 何その「前髪クネ男」みたいなネーミング!? でも、ピッタリだな、その名前!

◆苦戦しているオオヤブのもとにゴッド降臨!

東スポの渡辺薫さんが登場!

東スポの渡辺薫さんが登場!

 さて、午後に入ってから両者に会心の的中はなく、猪木に怒られそうなくらい元気が無い対決現場。オオヤブの深刻な状況は相も変わらず、その顔にはシワが寄り、実に険しい劇画調。と、そんなオオヤブを見かねたかそれとも何も知らずか、ここでサプライズゲ〜スト! オオヤブの馬券及び酔拳の師匠である東スポの渡辺薫さんが陣中見舞いに訪れた。

「どうオオヤブ、当たってる?」

『この顔見れば、わかるじゃないですか』

「ハハハハ。じゃあ、菊花賞で面白そうな馬教えてやるよ」

『師匠、ちょっと待った。ここで言ったらみんなに聞こえるじゃないですか。僕の耳元でそっと……、あっ!』

「なんだ気持ち悪いな。まあいいや、今日の京都の感じだと※●△▲○◆がいいぞ」

『オッケー、ボス! これでデンジャラス・安田を地獄に突き落としてやるぜえ!』

 と、その前に東京の10、11Rで対決。10Rはオオヤブが3連複で、安田さんが3連単。菊花賞資金をなんとか捻出したいオオヤブだったが、願い虚しくハズレ。安田さんは買い目を絞り過ぎ、かつガチガチのところを押さえなかったせいでこちらもハズレ。そしてついにオオヤブの初期資金が底をつく。ルールではここから資金のおかわりはできるが、1Rにつき1000円まで。もちろん、オオヤブは「おかわり!」を宣言して、東京11Rに臨むも、またもやハズレ。またもやワイドを引いた安田さんも地味にハズレて、午後に入って連敗街道をネコまっしぐら。ニャー!

「さあて、いよいよ菊花賞だね。じゃあ、ここで勝負レースのカードを使わせてもらうよ。これ使えば券種も自由でしょ? じゃあ、残りの1万400円すべて入れさせていただきます。狙いはステイゴールド産駒、母父シンボリクリスエスの1.ケイアイチョウサン。菊花賞向きの血統だし、ジョッキーも達者。馬券はすべてこの馬から馬単と3連複で勝負だ!」

 一方のオオヤブは、再びおかわりの1000円を握りしめ、

『僕もここが勝負レース! 僕は馬連でいきます。でも、資金1000円の馬連5頭ボックスなので、エピファネイアとか人気どころは買ってもつまらん。師匠は今日の京都の馬場ならバンデが面白いっていってたし、そのバンデを含めた穴馬の馬連ボックスでどうだ!』

◆運命を決める菊花賞! 対決の軍配はどちらに上がる!?

 いよいよ、ふたりの勝負レース、菊花賞がスタート。今回の勝負の行方、そしてオオヤブの運命を決める一戦に、おのずと両者の拳にも力が入る。レースはスタートからバンデが果敢な逃げ。人気のエピファネイアも好スタートから先行態勢に入った。最後の直線では満を持してエピファネイアが抜け出しにかかる。逃げ粘るバンデ。そこにサトノノブレス、ケイアイチョウサン、ラストインパクトなどが襲い掛かる。その様子を一心不乱に見つめる安田さん。そしてエピファの抜け出しに頭を抱えているオオヤブ。結果は……両者共に残念ながらハズレ。惜しかったのは安田さんで、

「ケイアイももっとスムーズに、早めに勝負を仕掛けてさえいれば2着か3着はあったと思う。ホント残念。気合いを入れ過ぎて、全身の脱力感がスゴいことになってるよ」

『渡辺さんがせっかく愛の耳打ちしてくれたんだから、バンデを軸にして人気どころへの3連複で良かったかあ。39倍ついてるしぃ、ホント“センス無し男”』

2人ともマイナスで終了

2人ともマイナスで終了

 さて、脱力気分が漂う中での勝負となった最終レース(両者共に資金をおかわり)は、ものの見事にハズレ。崖っぷちのオオヤブは3連単を引いて、100万馬券を買う算段だったが、アテが外れて馬連。とはいえ、当てれば安田さんに逆転勝利の目もあったが、もっていない男というのはこういうもの。結局、どちらも初期資金は消えたが、おかわりの回数差(オオヤブが3回、安田さん1回)で、からくも安田さんの勝利。そして、この時点で馬券100本ノックの終了が決定。まあ、裏100本ノックでノルマも達成できなかったんだから、どちらにしても、ハイそれまでよ。

『終わってしまうんですね。ついに僕の馬券100本ノックが』

「オオヤブくん、これまでの君の戦いは知らないけど、よくがんばったんじゃないか。じゃあ、来月から自分が企画を引き継いで、今度は“馬券100本ノッチ”でがんばるよ」

最終回になってしまった…

最終回になってしまった…

 昨年の有馬記念から約1年。今年の有馬を待たずして終了となった馬券100本ノック。世の競馬好きお父さんのタメになったかどうかはわからんが、ダメなお前を見て勇気をもらったという人はひとりくらいいると思うぞ。まあ、お前が今後パワーアップしたらまたいつかノックしてやってもいいや。それまで、安田さんと馬券100本ノッチでがんばっていくからさ(←ジョークよ、ジョーク!)。というわけで、オオヤブよ、最後っ屁でもかましたれ!

『馬券100本ノックは永久に不滅ですっ!
 なぜなら、ツイッター(https://twitter.com/100ppon_knock)で勝手に続けるも〜ん。このまま終わらせてたまるか! まだまだ続くぜっ。フォローよろしくっす』

 いいねえ、この往生際の悪さ。

『バイナラ!』

現在の馬券的中数 87本
ゴールまで残り 13本 で終了

100本ノックは続く!

100本ノックは続く!

この続きはツイッターで!
https://twitter.com/100ppon_knock

【主役:オオヤブ】 妻子持ちの36歳。一応、雑誌・書籍の編集業に携わっている。若かりし頃にイギリス留学経験もあり、ニューマーケットで馬券の研さんを積んだ、なんてことはまったくない3度のメシより競馬好き。ギャンブル全般に造詣が深いと本人は思っているが、周囲の見方は単なる「下手の横好き」。

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