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久々に能力全開マイティティー/ブリーダーズGC回顧(斎藤修)

  • 2017年08月18日(金) 18時00分
「人気薄の逃げ馬」と言ってしまえばそれまでだが、スローペースでの逃げだったわけではない。今回のマイティティーの勝ちタイムは2分8秒4だが、このレースが牝馬限定戦となった過去3年のうち昨年、一昨年も2分8秒台で決着していたように、平均的なもの。それでいて上り4Fが54秒3、3Fが40秒6とかかっているので、やはり向正面に入ったあたりで3番手以下を7〜8馬身も離して逃げた前2頭の前半のペースは速かった。

 断然人気となったクイーンマンボルメール騎手も油断していたわけではないだろう。逃げていたビービーバーレルが3コーナーでずるずると後退し、マイティティーが先頭に立つと、クイーンマンボタイニーダンサーの人気2頭はピタリとその直後につけている。

 しかしマイティティーは直線を向いて追い出されると、クイーンマンボとの差を一気に広げた。おそらく3コーナーあたりでペースが緩んだところで息を入れることができたのだろう。クイーンマンボのほうも、3歳ながら古馬と同じ55kgを背負って3着馬を6馬身ちぎっているのだから力を発揮できなかったというわけではない。

 それにしても、昨年末から年明けの地方での2戦、そして復帰戦の大沼Sで勝ち馬から3秒以上も離されて大敗していた馬が、これほどの変わり身を見せるとは驚いた。

 マイティティーの何が変わったのだろう。伝え聞くところによると、長距離輸送がよくないらしい。たしかに昨年来の成績を見ると、京都・阪神以外の競馬場では(輸送競馬なのか滞在競馬なのかは確認していないが)いずれも二桁着順。船橋・クイーン賞は8着だが、勝ち馬から3秒2も離されていた。前回の函館・大沼Sは久々のぶんもあっただろう。そして今回は札幌に滞在していての門別だからそれほどの距離ではない。

 牝馬同士のダートグレードでは、チャンピオン級の馬でもいない限り、中央の準オープンで上位を争える力があれば勝ち負けできると僕は見ていて、たしかにマイティティーは準オープンの御陵Sを勝ったときのパフォーマンスを発揮できればあっさり勝ってもおかしくはない。もちろん結果論ではあるのだが。

 残念だったのは地元のジュエルクイーン。昨年は地方最先着の4着で、今年は牝馬同士の地元重賞を連勝していたから、さらに上の着順を目指せるかに思われた。実際に、マイティティー以外の中央4頭が単勝オッズ一桁台で、ジュエルクイーンは単勝12.2倍で5番人気。とはいえ、もともと門別では外回りより内回りが得意と言われており、昨年は小回りの水沢でビューチフルドリーマーカップも勝っている。門別外回りの2000mは得意の条件とはいえないようだ。昨年の走破タイムが2分10秒8で、今年が2分10秒3だから、自身の能力は発揮していた。内回りの1600mが舞台となれば結果も違ってきそうだが、それを言っても仕方ない。

 ジュエルクイーンは昨年のグランダム・ジャパン古馬シーズンが総合2位で、今年こそは優勝を狙っているのだろうが、地元のここで着外ポイントしか加算できなかったのは痛い。

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